師について ―曲線は直線のように、直線は曲線のように

髙橋照弘先生  産経国際書会 理事長
日本書道専門学校 校長

8年前、私が一人で墨花舎を立ち上げた時、自分の未熟さのためにどうしたら良いのか途方にに暮れ落ち込むことがありました。そんな時に髙橋先生の書に出会いました。

その表現の豊かさと墨色に目を奪われ、先生の作品の前から動けませんでした。どうしてもその書法に近づきたく情報を集めた結果、先生は弟子を取らないことがわかり、日本書道専門学校に入学することにしたのです。

そして、念願である髙橋先生が書いている姿を見ることができました。筆を動かすリズム、表情など書に対する愛情が伝わってきました。

「なぜこの文字を書くのか、どんな思いで書くのか考えて、考えて、それから書き始めなさい」
「次から次へと書いて偶然を待つの?」

と、一歩一歩書家として自覚が湧いてきました。
2023年第40回産経国際記念書展 無鑑査特別奨励賞を頂き、嬉しくて舞い上がっている私に

「おめでとう。よくがんばったね。でも賞のために書くんじゃないよ」

私が勝手に師と呼ばせて頂いておりますが、髙橋先生のおかげで 今 書に触れている時が一番楽しい時間です。毎日心を働かせて 丁寧に書いています。

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